2022年向けに記事を更新してます。
どうも、ついに「電気工事士」という肩書きを手に入れた、CHASUKEです。
1年の目標にしていた「第2種電気工事士試験」に独学で1発合格しました。Twitterでの「資格取ります宣言」が効果絶大だった。追い込む意味で。
第2種電気工事士は何ができるの?
600ボルト以下の一般用電気工作物の電気工事に従事でき、住宅等の屋内配線や照明器具などの取り付けができる
最近のスマートホーム製品は、工事不要ですぐ使える便利なものが多い。ですが、先に進んでいくと優れたデザイン、赤外線、Wi-Fi対応スイッチやコンセントが試したくなります。また、これから新築を建てるに当たり持ってて損のない資格だと思ったのが、取得した主な理由です。
▼デザイン重視、赤外線対応のスイッチには、こんなのがあります。
神保のお洒落スイッチやPanasonicのリモコンスイッチ。資格があれば、自由に取り付けできます。
他にも、アレクサやGoogleアシスタント対応の日本製のスマートスイッチなんかもあります。
第2種電気工事士試験は、基本的に上期・下期の2回実施されます。ちなみに僕が合格した時の合格率42.3%でした。
本記事では、試験に合格日記を兼ねて僕の勉強方法や使った参考書を紹介します。受験を考えている人の参考に慣れたら幸いです。
第2種電気工事士資格を取得するには
資格の取得方法
受験資格に制限はなく、取ろうと思った瞬間に誰でも受験できます。
資格を取得するには、筆記試験とその約2ヶ月後にある技能試験に合格する必要があります。
筆記試験は1問2点で60点以上(30問以上/全50問)で合格となります。技能試験は、事前公開された13問から1問出題されます。40分間で作った完成品を審査され、欠陥がなければ合格です。
どれくらい勉強したか
前提として、僕は家電は好きだけど、電気工事の知識はほぼゼロからのスタートでした。
高校で習う抵抗や電力の簡単な計算方法、コンセントは100Vなどの初歩的な知識を持っていた程度。電気工事なんて本当に素人レベルから独学をスタートしました。
筆記試験の勉強時間
- 期間:試験1ヶ月前から徐々に
- 平日:約1〜2時間
- 休日:約3時間
スマートマスター試験が終わってから、筆記試験の約2ヶ月前から試験勉強を始めたけど、最初は気が向いたら後述の試験対策マンガを読むくらい。最初の1ヶ月はゆったりし過ぎて、「あと1ヶ月しかないわ。やばいかも。」と思ったほど。
筆記試験までの約1ヶ月間になり、徐々にギアを入れて勉強しました。
技能試験の勉強時間
- 期間:試験1ヶ月前から徐々に
- 平日:約1〜2時間
- 休日:約2時間
技能の勉強を始めたのは、試験の約1ヶ月前です。(※筆記試験が終わると速報が出るので自己採点が可能)
はじめのうちは、候補問題を1つ完成させるのに1時間以上かかってました。配線作業に「慣れる」ために、毎日何かしら手を動かしました。その結果、徐々にスピードアップに成功しました。
どれくらい費用はかかったか
思ってた以上にお金がかかりました。
節約ポイントはいくつかありますが、技能試験の工具・材料でがっつりとお金が必要です。
内容 | 金額 |
受験料(ネット申し込み) | 9,587円 |
顔写真撮影(受験用) | 800円 |
筆記試験の参考書(3冊) | 4,838円 |
技能試験の参考書(1冊) | 2,052円 |
技能試験の工具一式 | 10,672円 |
技能試験の材料(1回分) | 15,822円 |
配線チェッカー | 2,040円 |
免状申請費 | 5,200円 |
顔写真撮影(免状用) | 800円 |
トータル | 51,811円 |
あくまで僕の場合ですが、なんと、5万円オーバーの費用がかかった。
ですが、下記のポイントを踏まえると、意外とこの投資はお得なんですよね。
- 資格取得すれば講習無しの一生物
- 工事を電気屋に頼む必要が無い
- 家族や身内に必要とされる
筆記試験で使った参考書と勉強法
スマートマスター試験の合格発表終わったタイミングから勉強を開始。つまり筆記試験の2ヶ月前です。
筆記試験対策に使ったのは、「マンガ・教科書・過去問」の3冊。全て出版社「ツールボックス」で統一しました。統一のメリットは、相互に索引があること。例えば、過去問の答えに、詳しい解説はテキスト何ページと記載されており、すぐ復習できて非常に便利だった。
筆記試験までの2ヶ月
- 1ヶ月目:マンガで気分を高める
- 残り1ヶ月:教科書を一通り読む
- 残り2週間:過去問を3周する
【試験2ヶ月前】マンガで気分を高める
2ヶ月前から勉強開始と言ってますが、最初の1ヶ月は気が向いた時にマンガで学習してました。
▼マンガと言ってる教科書がこちら
この本は、前半がマンガで、後半が教科書という構成になってます。
「何もわからない主人公が博士に教わり試験合格を目指す」といった内容で面白い。所々に許容電流や電線種類など細かい内容が出てくるけど、この段階で頑張って覚える必要は全く無い。
▼今後の試験勉強への気分が高まればOK。
ちなみに、一通り筆記試験の勉強をして読み返してみたら、さらに理解が深まった。例えば、「電圧降下とは」「漏電装置を設けないとどうなるか」など、何故そうなのかがわかった。
とは言っても、マンガは無くても良かったかなと思います。時間に余裕がある人以外はパスして問題ないです。
僕は前半のマンガだけ読んで、後半の教科書は全く読んでない。
【試験1ヶ月前】問題を解きながら学習する
残り1ヶ月から教科書を読み始めました。
▼絵で見て覚えられる「すぃ〜っと合格」は超オススメな教科書です。
筆記試験は、電気理論で計算問題が少し有るものの、ほとんどが暗記問題です。
電気工事で使う工具やケーブル等の材料名、工事の種類、施工ルールなど覚えることは沢山あります。
見開きで覚える情報が沢山あるんですが、どれも絵や表で解説されてて優しいです。一気に覚えるのは大変ですが、情報が羅列されている教科書と比べ、はるかに覚えやすいと感じました。
とは言っても、380ページと分厚いので心配になったけど、教科書と過去問(厳選180選)で半分ずつの構成なんですよね。
厳選過去問は章ごとにまとめられ、見開き2,3問ペース。
僕は、章ごとに内容を必死に覚えてから、過去問を解く優等生スタイルで勉強してましたが、とても非効率でした。過去問を解きながら、教科書を読んだ方が、出題ポイントがわかるので、どこを暗記すれば良いのか明確になります。
僕が思う効率的な学習方法
- 章ごとに教科書をササっと読む
- 章ごとの厳選過去問を解く
- 教科書で細かく復習する
この学習方法で、厳選過去問を2,3周し、全て解けるまで勉強しました。
ただし、最後の第7章「電気理論」以外。電気理論については、途中の三相交流回路辺りからよくわからなくなり諦めました。この内容を頑張って覚えるよりも他の暗記問題に時間を注いだ方が効果が高いと判断しました。
【試験2週間前】過去問572問をやり切る!
今思うと、先ほどの教科書+厳選過去問(180問)だけでも、合格点をカバーできたかもですが、確実に合格するために畳み掛けました。
▼直近8年分の過去問がよく出る順にまとめられてます。
残り2週間切った状況で、紙がペラッペラの分厚い過去問題集。
「1週間では厳しくない?」と思うかもですが、1ページに問題は1〜2問と少なく、小サイズで電車の中でもグイグイ進みます。
さらに、1つ前の教科書で過去問180問分をこなしているので、割とスムーズに進みました。
問題No下にあるチェック欄を使って、3周解きました(※全て覚えるまで)。
1周目で解いた問題が、2,3日後に聞かれても100%答えられるか自問し、不安だったらチェックを入れる。次回からはチェックのみを解いて2周、3周(※電気理論は半分まで)しました。
これで筆記の本番を迎えたわけですが、ほとんど最後の過去問から出たと思います。
「あ、この問題みたことある」ってのが本当に多かった。当然、電気理論のところは間違えたけど、94点で余裕の合格でした。
技能試験で使った参考書と勉強法
工具と練習材料(1回分)を購入
筆記試験が終わると、解答速報がネットに出回るのですぐに自己採点できました。
合格点に達しているのを確認してから、技能試験用の工具・練習材料を購入しました。
▼購入した工具セットがこちら
試験に合格したあとも十分に使えます。
基本工具一式 と VVFストリッパーの工具セットです。僕みたいな独学の人はコレ買っておけば間違いはないです。
VVFストリッパーは時間との戦いである技能試験におけるチートアイテムです。基本的にはケーブルを剥ぐ道具ですが、電線の長さを測ったりするにも便利に使えます。電工ナイフでケーブル剥ぐとでは雲泥の差です。
続いて、迷ったのが材料を何回分購入するか。
候補問題の13問を全て1回ずつ作る事ができる材料が1回分(約2万円弱)になります。2回分、3回分と選べますが、当然出費がかさみます。悩見ましたが、僕は1回分だけ購入しました。
結果から言うと、1回分で十分足りました。
一度使用したケーブルを再利用し、ランプやシーリング器具の取り付け練習に使ったり、器具と器具の間の長さを短めにしたりと節約してました。よっぽど豪快に使わない限り、13問全て、プラスアルファで器具の取り付け練習が繰り替えし出来ます。
▼ちなみに購入した材料がこちら。
購入特典である「合格クリップ」が地味に便利でおすすめのセットです。
技能試験用に教科書を1冊だけ購入
技能試験の候補問題は、試験センターのサイトから無料で確認できます。
しかし、技能試験は制限時間40分の戦いです。筆記試験と同じツールボックスの教科書で、合格するための戦略を学びました。
技能試験は、これ1冊あれば十分でした。
▼中身はこんな感じで、各器具ごとに丁寧に解説しています。
効率的な施工方法、輪作りのコツ、欠陥ポイント等、どれも写真付きなので非常にわかりやすかった。当然ながら全候補問題の記載があり、スピードアップのコツも満載です!
技能試験の勉強方法
「とにかく手を動かして慣れるのが大事」
これを実践すべく、時間のある土日に、候補問題を通しで挑戦。時間のない平日は、輪作りや器具の取り付け、アウトレットボックス、台座など部分ごとに繰り返し練習しました。さらに、仕事中は昼休みに、候補問題の複線図を描く練習をしてました。
土日にガッツリではなく、平日も毎日継続してというイメージです。
これを1ヶ月繰り返すことで工具の使い方に慣れ、本番では30分を完成させることが出来ました!
技能試験Tips
欠陥例を頭に入れて練習する
欠陥がどれか1つでもあると1発アウトです。
▼欠陥例は教科書にまとめられています。
これを最初に読んで、頭に入れて意識して練習しましょう。本番は急いで作るので、少し雑になります。これならセーフも頭に入れとく事でスピードアップに繋がります。
僕の場合、試験3日前に1発アウトの輪作り「左巻きNG」に気づいて、非常に焦りました。独学の怖いところなので、注意しましょう!
▼欠陥例については、以下ページも参考になります。
僕が練習中によくやったミス
- 電線の接続ミス
- ケーブル寸法ミス(切り過ぎ)
時間に焦れは焦るほどやっちゃいます。
時間がない中で、これやるとキツいです。この2つだけは慎重にやりました。
▼「電線の接続ミス」の対策としては、材料セットの特典でもらった「合格クリップ」が非常に役立ちました。
電線を接続する前に、クリップで挟んで接続ミスがないか確認が出来ます。
単純な接続だと、逆に時間の無駄ですが、複雑になるとコレの有り難みが非常によくわかります。
配線チェッカーでモチベーションUP
こんな感じで候補問題を作っては眺めてました。
だけど、独学でやってると「これで合っているのか」がとても不安でした。
『配線チェッカー』があれば不安を取り除くことが出来ます。コンセントやシーリングなどに接続してランプが点灯すれば上手く配線できるのがわかります。これは非常に面白かったですね。
接続ミスに気付けるだけでなく、モチベーションあげる意味でも非常におすすめです。
試験の机がめっちゃ狭い
大学のよくある講義室で技能試験をします。狭いんですよね。
当然、机の上は、工具や部材でいっぱいになるので、試験中はみんな色々落とします。落とし物は大きな時間ロスなので、狭い空間で作業できるように訓練しておきましょう。
また、部材が配られてから試験開始までに少し時間があります。その時には既に候補問題がわかるので、段取りを考えた工具・部材を配置してスタートを迎えましょう。
技能試験の会場には、時計がありませんでした。筆記ならまだしも、技能試験で時計無しは命取りです。
Apple WatchはNGなので、安くて人気のチープカシオで試験に臨みました。
腕時計の準備をお忘れなく!!
最後に
僕が今までやってきた第2種電気工事士試験の合格日記を紹介しました。
▼試験対策をまとめると下記の通りです。
筆記は過去問をひたすら解く、技能は毎日欠かさず手を動かして慣れる。
これで僕は資格取得できました。受験する人へ少しでも参考になれば幸いです。