どうも、CHASUKEです。
さまざまなWebサービスやアプリを組み合わせて、手軽に自動化の仕組みが作れる「IFTTT」に、有料プラン「IFTTT Pro」が登場した。
これまで出来なかった1トリガー複数アクションやアプレットの高速化、条件付きロジックなどに対応し、今まで以上に使えるサービスに進化した。また、有料プランの新設に伴い、今までの無料プランでは、無制限に使えていたアプレットの作成が3つまでに制限されます。
今まで、むちゃくちゃお世話になってきたIFTTT。発表を知って、すぐに加入しました。
ということで本記事では
IFTTTの有料版と無料版との違いと、有料版機能の使い方について簡単に解説していきます。
▼ちなみにIFTTTの説明や基本的な使い方は、下記記事に書いてます。
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初心者向けに自動化サービス「IFTTT」の使い方を解説。IFTTTアプリから簡単に使えます!
有料プラン「IFTTT Pro」と無料プランの違い
有料プランの特典
- 無制限の自作アプレット
- 1トリガー複数アクション
- クエリによる追加情報の取得
- フィルターによる実行条件の追加
- アプレットの実行速度向上
- カスタマーサポート
今までは1個のトリガーで1個のアクションでしたが、複数条件のトリガーや複数アクション対応した。それに加え、Javascriptによるフィルター条件も可能になり、自由度がかなり増してます。
IFTTTを長く使っていると、アプレットの実行遅延に出くわすことがある。有料プランであれば、アプレット実行のポーリング頻度が今まで以上にあがり、実行速度が向上します。
気になるIFTTT Proの価格は、月額3.99ドル(約400円)です。
無料プランでも、今まで通り、アプレットが自作できますが、作成できる数が「3個」までに制限されます。
ちなみに、僕が今までに自作アプレット数をチェックしてみると、50個近くあった。内容は、スマート機器の自動化、天気やカレンダーなどLINEへの通知機能を多く使っていた。実験用とかで一時的なものもあったけど。。。

無料プランの気になる疑問について
個人的に気になった内容が、IFTTTの中の人のツイートにあったので、勝手に抜粋しました。
いつから自作アプレットが3つになるのか?
オーバー分のアプレットが突如消えることはありません。IFTTT側から何回かにわけてEmail通知が行く予定です。有償から無料に動いた場合は、自作アプレットを3つ選ぶ画面が表示されます(これはまだ未実装ですが、すぐに実装される予定です)
— Rio Matsumoto (@KuukiDesign) September 11, 2020
通知なしで消される事は無さそうで、後日またProプランに戻したときに取り戻せる機能が実装されるとのこと。
また、制限されるのは「アプレットの作成」のみ。
自作できるアプレットは3つまで。ただし第三者によって作られているアプレットは無制限に使うことができます。プロプランは基本的に自作アプレットを作り込みたいユーザー向けのプラン。無料は自作は制限されるものの、使うこと自体は無制限という棲み分けになります。
— Rio Matsumoto (@KuukiDesign) September 17, 2020
上にある通り、第3者が作ったアプレットの利用は無制限にできる。
つまり、無料プランでは、アプレットの自作に制限がかかりますが、公式や第3者が作ったものは無制限に使えます。
既存アプレットの実行速度は遅くなるか?
ただ、Proを売りたいが為に、わざとユーザー側に遅延を作ったりPollingの頻度を落としたりすることは、まずありえません。
— Rio Matsumoto (@KuukiDesign) September 12, 2020
有料プランはポーリング頻度を上げて高速化しているようです。反対に無料プランは今まで通りで、今まで以上に遅くなることは無いようだ。
有料プラン「IFTTT Pro」の機能を試してみた【使い方】
IFTTT Proで使えるようになった機能をさっそく試してみました。
複数アクションは、1トリガーで同時に複数アクションが実施できます。また、フィルター機能では、所得したクエリ情報を使って、JavaScriptで条件付きロジックが書けます。
複数アクション機能
1トリガーに対し、何個もアクションが積めます。
わかりやすいように、アプレットのトリガーは「Button」でいきましょう。iPhoneのウィジェットに置けて使いやすい。
▼アプレット作成画面はこんな感じ。
トリガーに「Button press」を選んだ状態で、すぐ下に「+」マークが表示されるが、ひとまず無視してアクションを設定していきます。
下記の通り、複数アクションを追加できます。
ここでは、部屋に入った時に押すボタンを想定して、Remoで扇風機、Hueで照明の家電操作アクションを2つ。さらに、履歴用としてLINEで操作記録も追加してます。
▼アプレットを作成すると、iPhoneのウィジェットに現れます。
これをタップすれば、先ほどのアクションが順番に操作されます。
▼LINEで履歴もバッチリ。

クエリとフィルター機能
クエリとフィルター機能について。
クエリを使えば、トリガーだけでは足りない情報を取得できます。例えば、天気の情報やカレンダーの情報を取得できます。
取得した情報をアクションに使うことができます。さらに、フィルター機能では、トリガーやクエリから得たデータを使い、判定ロジックを追加してアクションをスキップしたりできます。

まずは、フィルター無しで、クエリで取得した情報をそのままアクションで使ってみます。
▼トリガーはお馴染みの「Button」で。
トリガーすぐ下に表示された「+」マークを押すと、「Add query」が選べます。これがクエリ。
クエリに、天気サービスである「Weather Underground」を選びました。選択クエリ内には、「現在の天気」「天気予報」などがある。
ここでは「Current weather(現在の天気)」を選んで、そのまま、LINEで通知させてみます。
▼LINEアクションの設定はこんな感じ。
トリガーやクエリで取得した情報は、「Add Ingredient」から画像右のように項目が選択できます。
ここでは、現在の天気と気温を使ってます。
▼作成したアプレットを、さきほどと同じように実行すると、

続いて、フィルター機能を試してみます。
フィルターは、アプリからは使えず、Web版のみで使えるようです。
Web版IFTTTにて、トリガーとアクションを指定後、間にある「+」マークを押すと、「Add filter」を設定できます。
▼Add filterを選ぶと、JavaScriptのコードエディタ画面に遷移します。こんな感じ。
エディタの下には使えるデータ項目が表示され、エディタも入力補助が付いてます。ですが、完璧ではないですね。
例えば、時間と天気の情報を使って、アクションをスキップしたり、LINE送信内容を変更してみました。書いたJavaScriptコードがこちら。
let currentHour = Meta.currentUserTime.hour(); // 現在の時間 // 時間による条件 if (3 <= currentHour && currentHour <= 6) { // 3時〜6時はLINEを送信しない Line.sendMessage.skip() } var currentCond = Weather.currentWeather[0].CurrentCondition; // 今の天気 // 天気による条件 if (currentCond.indexOf('Cloud') != -1) { // 天気に「Cloud」が含まれていたら。 Line.sendMessage.setMessage("曇りです。"); } else { Line.sendMessage.setMessage("曇りではない!"); }
▼送信されれば、こんな感じ。
最後に
以上、IFTTT Proについて、プランの違いやクエリ/フィルターの使い方を書いてみました。
有料プランでは、月額料金はかかるけども、自作アプレットの無制限、アプレットの高速化、複数アクション、クエリによる情報追加、フィルターによるロジック追加と、IFTTTを使い込む人には嬉しいサービスに進化した。有料プランにするなら、料金を「言い値」できる今がおすすめです。
ただし、無料プランであっても、自作アプレットが3つに制限されるものの、公式や第3者が作ったものを使用する分には無制限です。
