本記事の内容
本記事では、Wi-Fi 6E規格対応メッシュルーター「TP-Link Deco XE75」を2ヶ月使ってみた感想を書いてます。
どうも、Wi-Fiルーターが突然故障して、リモートワーク中にかなり焦ったCHASUKEです。
その後、再起動や初期化などを試みるも、再起不能だったので、Wi-Fiルーターを交換することにしました。
そして新しく導入したのが、TP-LinkのメッシュWi-Fiルーターとして定評のあるDecoシリーズ、Wi-Fi 6E対応の「Deco XE75」というモデルになります。
こいつの最大の特徴が、Wi-Fi 6Eから使えるようになった周波数帯「6GHz」です。より広い帯域幅で、混雑がないので、低遅延で高速データ通信が可能になります。
スマホやPC側がWi-Fi 6E規格に非対応だと、Deco XE75との通信で「6GHz」は使われないが、Deco XE75間でバックホールとして6GHz帯が利用されます。
つまり、Wi-Fi 6E対応の機種を持っていなくても、十分に恩恵を受けることができます。
ということで本記事は、TP-Link Deco XE75 の外観や付属品、実際に2ヶ月使ってみた感想、家中のスマート機器49台を接続しての通信結果もレポートしていきます。
今まで1台4万円台のハイエンドルーターを使っていたため、性能面で不安があったが、結果的には満足してます。アプリからネットワークを可視化できたり、使いやすさの面も気に入ってます。
本記事は商品提供をいただき、レビュー記事を作成しております
Deco XE75の最大の特徴はWi-Fi6E対応のメッシュルーターである点!
Deco XE75は、Wi-Fi 6E規格とメッシュ対応のルーターです。この章では、Wi-Fi 6Eの何が良いのかを書いていきます。
ポイント1|Wi-Fi 6EはWi-Fi 6の拡張版
まずは、こちらの比較表を見てほしい。
Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6E | |
リリース年 | 2019 | 2021 |
IEEE規格 | 802.11ax | 同左 |
最大速度 | 9.6Gbps | 同左 |
周波数帯 | 2.4GHz 5GHz | 2.4GHz 5GHz 6GHz |
セキュリティ | WPA3 | 同左 |
チャンネル | 160MHz | 160MHz 3つ利用可能 |
変調 | 1024-QAM | 同左 |
MIMO | 8x8 MU-MIMO | 同左 |
見ての通り、Wi-Fi6とほぼほぼ同じなんですが、利用できる周波数帯が増えてます。
その背景として、身の回りのさまざまなモノがスマート化され、便利機能が増えた一方、通信データを運ぶ道路が渋滞し、ネットワーク全体が不安定になる事態が発生しています。
また、それは自分の自宅だけの問題でなく、集合住宅や近隣住宅で発生する、既存周波数帯(2.4GHzや5GHz)のネットワーク干渉も原因の1つと言われています。
これらの問題を解消すべく、今までの周波数帯(2.4GHz・5GHz)に加え、より帯域の広い6GHz(5.925GHz~7.125GHz)の道路が使えるようにしたのが「Wi-Fi 6E」なんです。
ポイント2|Deco XE75同士が6GHz帯で通信可能!
Deco XE75は、新しい6GHz帯を含む3つの周波数帯を同時に利用できるハイスペックなトライバンドルーターです。
Wi-Fi速度
- 6GHz:2402Mbps(802.11ax, HE160)
- 5GHz:2402Mbps(802.11ax, HE160)
- 2.4GHz:574Mbps(802.11ax)
実は、、、Wi-Fi 6Eは2022年9月に日本で解禁されたばかりで、残念ながら対応機器はごくわずか。今後、増えてきそうですが…。
僕が愛用しているiPhone 13miniやMac Studioはもちろん、最新のiPhone14シリーズですら、非対応な状況なんですよね。
「じゃあ、Deco XE75を使う意味がないのでは....?」という声が聞こえてきそう。ですが、Wi-Fi 6E非対応のデバイスでも、従来の2.4GHzや5GHzで問題なく使えます。
それに加え、各Decoユニット間専用として、6GHz帯で通信されるため、結果として、非対応デバイスもパフォーマンス向上に繋がります。
Deco XE75の外観と付属品
では、Deco XE75を開封して外観と付属品をチェックしていきます。1個・2個パックから選べて、徐々に買い足すことができます。
▼Decoシリーズお馴染みの清潔感のあるシンプルなデザインです。
側面は光沢が抑えられたマットな手触りです。
それと、同梱の2つに違いはなく、どちらの機器も同じでメッシュの親にも子にもできます。
▼サイズは105 × 105 × 169 mmです。
今までLinksys AX5300(画像右)を使っていたので、だいぶ小さく感じました。トイレットペーパー(未使用)と並べても、この通りです。
Deco XE75の方が、高さはあるが、厚みでは下回っています。
▼重さは611gなので、片手で余裕で持てます。
▼天辺は、黒色のツルツルテカテカ素材です。
結構ホコリが目立つので、掃除は欠かせません。
▼搭載ポートは電源とLANが3ポートです。
▼底面は中央がくぼんだ排気口デザインとなっており、LED表示ランプも備わってます。
初期化用リセットボタンもココにあります。
それから、付属品がこちら。
ルーターと同じ数の電源ケーブル、親機に使うLANケーブルが1つだけ同梱されてます。親機以外はワイヤレスに接続できるため、LANケーブルは1つでOKです。
電源アダプタは少し変わったデザインです。横に長い形状となってます。
2口コンセントの隣接側に干渉しないメリットはありますが、見た目がすっきりしません…。
▼マニュアルは最小限の内容。LEDランプの意味の記載をチェックする程度かと思います。
Deco XE75 を使ってみた感想
ここからは、2ヶ月間使ってみた感想を書いていきます。
- 初期設定が簡単
- 有線ポートが少ない
- 49機器を繋いでも快適
- ネットワーク可視化が面白い
肝心な通信速度ですが、ほぼ満足してます。
家中のスマート機器を接続した状態でも、リモートワークを含め、ほとんどの場面で快適なネット環境が利用できています。ただ時々ですが、重さを感じる時もあるのも事実です。(今までのLinksys AX5300では感じなかったので。)
初期設定はめちゃめちゃ簡単!
初期設定はDecoアプリから簡単にできます。
最初に親ノードを設定し、その後に子ノードを追加します。等間隔に配置すれば、自動的に通信し合い、メッシュが構築されます。あとはAIメッシュ機能が自動でいい感じにやってくれます。
ではまずは、親機の設置から。アプリの説明通りに、電源やLANケーブルを繋げます。
実際はもっと画面が多く丁寧なんですが、ここでは省略してます。
続いて、インターネット接続タイプ、Wi-Fi接続時に使うネットワーク名(SSID)とパスワードを決めます。
ルーター取替の場合は、以前から使っていたSSIDとパスワードに合わせることで、各機器のネットワーク変更が要らず、楽々です。
また、インターネット接続タイプの選択が迷いどころだと思いますが、下記リンクが参考になるかと思います。
その後、しばらく待つと完了画面になりました。
アプリからリアルタイムに接続機器を確認できました。また、新しい機器がWi-Fi接続されるとプッシュ通知で知らせてくれます。
▼2台目のDeco XE75は、2Fの書斎に設置してメッシュを構築します。こちらは、LANケーブルは不要で電源接続のみでOKです。
これで設置完了。設定はとても簡単でした。
有線ポートはハブで増設可能!
親機はLANポートをWANと繋ぐために1個取られるので、実質2ポートしかありません。
我が家の場合、NASを2台、スマートホーム用の有線機器が数台あり、2ポートでは足りないので、別途ハブでポートを増設してます。同じTP-Link製で5ポートで約1800円で購入できます。
スマート機器を49台接続して通信速度を測定してみた
我が家で利用しているスマート機器を全て接続して、通信速度を計測してみました。49台あったので、割と多い方だと思います。
▼測定条件を書いてます。
- 赤丸位置にDeco XE75を設置
- Wi-Fiマーク位置で測定
- 回線:NURO光 2ギガプラン
- 家のスマート機器49台を接続
- iPhone 13mini|M1 MacBookで計測
- 通信速度測定サービス:fast.com
Deco XE75だけだと分かりづらいので、1FにあるNURO光のOMU「HG8045Q」のWi-Fiに接続した場合で比較しています。(Linksys AX5300は壊れたので比較できなかった...)
iPhone 13mini で測定!
測定場所 | 通信速度(Mbps) | |
HG8045Q | Deco XE75 | |
玄関前 | ↓420 ↑500 | ↓580 ↑510 |
リビング | ↓350 ↑350 | ↓590 ↑450 |
キッチン | ↓300 ↑330 | ↓480 ↑390 |
お風呂 | ↓300 ↑290 | ↓490 ↑290 |
寝室 | ↓210 ↑150 | ↓490 ↑330 |
ウォークイン | ↓7.7 ↑5.8 | ↓510 ↑220 |
子供部屋1 | ↓200 ↑220 | ↓560 ↑420 |
子供部屋2 | ↓180 ↑150 | ↓530 ↑410 |
書斎 | ↓260 ↑230 | ↓550 ↑440 |
屋根裏 | ↓1.2 ↑1.2 | ↓220 ↑55 |
「爆速!」とまではいかないが、2Fと3Fの隅々まで十分な通信速度が保たれてます。
M1 MacBook Air で測定!
測定場所 | 通信速度(Mbps) | |
HG8045Q | Deco XE75 | |
玄関前 | ↓410 ↑450 | ↓570 ↑490 |
リビング | ↓310 ↑370 | ↓570 ↑380 |
キッチン | ↓400 ↑340 | ↓540 ↑300 |
お風呂 | ↓330 ↑330 | ↓460 ↑330 |
寝室 | ↓290 ↑280 | ↓350 ↑200 |
ウォークイン | ↓170 ↑100 | ↓280 ↑200 |
子供部屋1 | ↓330 ↑230 | ↓550 ↑540 |
子供部屋2 | ↓280 ↑170 | ↓400 ↑290 |
書斎 | ↓330 ↑220 | ↓580 ↑570 |
屋根裏 | ↓180 ↑51 | ↓300 ↑170 |
パソコンも問題なし。これなら家のどこにいても、滞りなく仕事したり、エンタメを楽しむことができます。実際にこの2か月の間、リモートワークで困ったことはありません。
ネット環境がアプリで管理できる
アプリで自宅のネット環境をちゃんと管理できます。これが非常に面白い。
▼接続機器がズラッと確認できます。
管理者になった気分でずっと眺めていたくなる。
また、動作モード「Wi-Fiルーター」の場合に限られるが、子供のスマホを徹底的に管理する機能が無料で使えます。指定したサイトやアダルトサイトなどをフィルタリング、ネット利用時間や閲覧数の多いサイトなどが確認できます。
これらはHomeShieldと呼ばれる機能で、無料でも十分使える印象でした。
Deco XE75 のレビューまとめ
本記事ではメッシュWi-FiルーターのTP-Link Deco XE75をレビューしました。
▼レビューをまとめるとこんな感じ。
良い点はココ
- シンプルなデザイン
- 初期設定がとても簡単
- スマート機器が多い家でも快適
- アプリが使いやすい
注意点はココ
- 天辺のホコリ汚れが目立つ
- LANポートが3ポートのみ
TP-Link Deco XE75は、各ユニット同士で新しい6GHz帯のメッシュ通信が可能です。そのため、対応デバイスを持っていなくても、利用価値のあるWi-Fiルーターとなってます。
これまで実際に2ヶ月使ってきて、デザイン・性能ともに気に入ってます。今後のWi-Fi 6E対応機種の登場を踏まえ、おすすめできるWi-Fiルーターだと思います。