どうも、CHASUKEです。
最近、暑いですね。人工知能を使って最適な温度調節を自動化できたら便利だと思いませんか?
それを実現するのがエアコン特化の人工知能搭載スマートリモコン「Ambi Climate 2(アンビクライメイト)」です。
本記事では、既設エアコンをAI技術で自動制御できる「Ambi Climate 2」を2ヶ月間利用してみたレビューを書いていきます。
Ambi Climate 2とは?(人工知能とは)
Ambi Climate 2は、人工知能(AI)搭載のエアコン専用スマートリモコンです。
スマートリモコンと言えば、リモコンを使わずに、スマホやスマートスピーカーからエアコンやテレビ、照明などの家電操作ができる超便利アイテムです。外出先からも家電を操作可能に。
残念ながら、エアコン特化のAmbi Climate 2は、エアコン以外の家電操作はできない。
その代わりに凄いのが、利用者の行動履歴を学習し、エアコンの温度設定を自動化できる点です。
人工知能と言っても最初は何も知らないおバカちゃん。導入してすぐに利用者ごとに違う快適温度に調節できるはずがありません。
じゃあ、どうするか?
Ambi Climateの人工知能にフィードバック(暑いor寒い)を与え、利用者の快適な温度を学習させます。これにより暑すぎず、寒すぎない自分スペシャルな快適空間を作ります。人工知能はフィードバック以外にも、気温や湿度、日光、天気や時刻など様々な情報を学習材料にします。
▼ざっくりですがイメージはこんな感じ。
「暑い」「寒い」などユーザーによるフィードバック、温度・湿度センサー、その他様々なデータを学習材料とし、クラウド上で予測計算を行う。利用者が快適と感じるであろう設定温度を導き出し、エアコンに反映します。
Ambi Climate 2の外観と付属品
こちらがAmbi Climate 2のパッケージです。初代から進化した2ndエディションです。
海外メーカー製ですが、日本対応されています。Amazon.co.jp他、ビックカメラ等の家電量販店でも購入できます。
簡単に中身を紹介します。
パッケージ内容
箱を開けると、何枚ものダンボールをくり抜きの中に「Ambi Climate 2」がいました。小洒落たパッケージから製品に対するこだわりが伝わってきます。ワクワクしますね。
▼これだけのものが出てきました。
可愛いイラストがちょこちょこ描かれてますね..
▼Ambi Climate 2は充電式ではなく、microUSB給電式になります。
パッケージ内容は以下の通り。
- Ambi Climate本体
- microUSBケーブル
- AC電源アダプタ(100-240v)
- セットアップガイド(日本語)
Ambi Climate 2について、詳しく知りたい内容があれば知識ベースをみるのがおすすめです。
本体をチェック
サイズは10.8cm x 4.2cm x 8.1cmで、重さは110gとなります。他社のスマートリモコンと比べると若干大きいめです。
土台の木目がアクセントになってて可愛らしいお洒落な外観。スマートリモコンをいかにインテリアに溶け込ませるかって大事だと思います。オシャかわなAmbi Climateならその辺りは問題なさそうだ。
▼背面に給電用microUSBポートがあります。
中央にあるUSBポートで、近くに置いた別の機器を充電する事ができるようです。スマホ等の充電に使えて便利ですね。
つるっとした本体ですが、各種センサーが備わっており、グラフ表示や人工知能の学習材料に使われます。
▼搭載センサーは以下の通り。
- 温度
- 湿度
- 熱放射
- 赤外線送信機×7箇所
上部の黒い部分からエアコンに向かって、電源ON/OFFや設定温度の変更するために赤外線送信されます。
Ambi Climate 2の初期設定
Ambi Climateの初期設定についてです。
利用するには
常時接続可能なWi-Fi環境と液晶パネル付リモコン付属のエアコンが必要です。
「既存のエアコンを人工知能搭載させる」と聞くと設定が大変そうに感じますが、そんなことはない。設定自体は、スムーズに行けば5分もかからず、初心者の方でも安心して使えます。
▼専用アプリに従って、次のステップで登録するだけ。
- アカウント登録
- デバイスの位置登録
- Wi-Fi設定
- 既存エアコンのペアリング
困らないように簡単に説明しておきます。
step
1アカウント登録
▼専用アプリを使います。
▼まず、Ambi Climateは温度やエアコン設定記録をクラウド管理するため、アカウント登録をします。
アカウントを作成したら、ログインしてエアコンを設定開始です。
step
2デバイスの位置登録
Ambi Climate本体の位置登録から。利用する地域の天気や気温、時刻などの情報をネット上から取得するために必要になります。
▼地図上に現在地が表示され、簡単に登録が出来ました。
ちなみに、僕はリビングで使ってみることにしました。
step
3Wi-Fi設定
続いて、Wi-Fi設定です。リアルタイムに温度設定の材料を取得するため、また外出先からでもエアコン操作するために必要になります。
▼こちらもアプリに従って、設定できます。
アプリに表示される説明通りに、「AmbiClimate..」というネットワークに接続すればOKです。手こずりやすいWi-Fi設定もとてもスムーズでした。
step
4既存エアコンのペアリング
最後に、今使っているエアコンのリモコン情報をアプリに登録します。プロファイル情報が登録済みであれば選択するだけでOKです。
対応リモコンについて
エアコンの対応リモコンは、50ブランド以上、1,200モデル以上(順次追加中)とのこと。なお、リモコンのサポート状況は下記URLから写真付きで確認出来ます。
ちなみに、我が家のエアコンは約10年前のものでリストに存在しなくて困った。しかしながら、検索窓下にある「リモコンがリストにない〜」から、リモコン本体を使って登録ができました。現在も問題なく使えています。
液晶画面のあるリモコンであれば、リストになくても使えそうです。
Ambi Climate 2を実際に使ってみた(レビュー)
2ヶ月間、Ambi Climate 2を使ってみました。
▼使い方は非常に簡単。以下の5種類のモードから選ぶだけです。
▼モードの違は以下の通り。
快適モード | 利用者ごとにパーソナライズされた人工知能の学習モデルにより自動制御する |
温度モード | 指定した温度を目指して、デバイスの温度センサーが一致するように自動制御する |
外出モード | 指定した閾値を越える時のみエアコンを稼働させ、電力消費を最小限に抑える |
手動モード | 従来のリモコンと同様に指定した温度で起動する |
オフモード | エアコンをOFFにする |
人工知能の「快適モード」が1番おすすめ!
人工知能の学習モデルが使われるのは「快適モード」だけなので、1番おすすめのモードです。
▼快適かどうかの感覚をエアコンに伝えられる仕組みが面白い。
導入したのは6月初旬。正直、使い始めはめっちゃ不安でした。
エアコンをつけた瞬間、ゴォォーと勢い良く冷やし始める。「寒い」とフィードバックすると、夏なのに暖房にして暖め始めましたから。「まじかコイツ..」と思ったけど、辛抱して1週間ほど経ち、気付けばそんなことは無くなってましたね。
[エアコン設定]-[人工知能制御]から暖房を使わないように設定できました
エアコン稼働中は、周りの様々な環境が変化するたびに「ピッ」と自動に温度調整されます。その度に、「ちゃんと考えて操作してくれてるなー」と思うわけです。
▼実際には、こんなに細かく温度調節しています。(※アプリから実行履歴が見える)
毎日エアコンを稼働させてなかったけど、使うたびに賢くなるのを感じ、今ではフィードバックする必要はかなり減りました。毎日稼働させてれば学習スピードはもっと早いと思います。
ある程度、学習すれば快適そのもの。しかも、最初にエアコンONにするだけなので、とっても楽です。
しかし、困った点もあります。
利用者ごとに快適の感じ方は違うわけです。例えば、僕が「寒がり」で、妻が「暑がり」の場合、どちらかに学習されるのでみんなが幸せはならないんですよね。複数人でのリビングでの利用は向いてないと感じました。子供部屋とか書斎など個人スペースでの利用がベストだと思います。
また、エアコンを快適に利用するのは、贅沢な使い方です。そのため、エネルギー消費は激しくなります。暑さが許容できる27度に設定していた去年と比較すると、電気代は約30%ほど上がっていた。(※比較は2ヶ月の終盤15日を比較)
短い期間での検証のため、参考程度にしかなりませんが、節約して使いたい人には向かないと感じました。
エアコンの稼働ログなどの記録が満載
Ambi Climateでは温湿度センサー得た情報や温度設定は、記録・分析するためにクラウドに保存されます。いつでもチェック出来ます。
このグラフからは室内外の温度だけで無く、エアコンの設定温度も確認する事ができる。室外温度・室外温度・設定温度を並べてみえるので、ログマニアな僕にとっては興味深い機能でした。
また、家族の誰かがエアコン利用中であれば、利用状況をリアルタイムに確認できるのがIoTデバイスの良いところ。例えば、夫婦共働きで留守の家に子供が帰ってきて、エアコンが付けば安心ですよね。
▼エアコンの利用状況以外にも、人工知能の分析内容も確認することもできます。
フィードバックの件数により、この辺りの精度が上がっていきます。
タイマーや位置情報で完全自動化が可能
日々のルーティンに合わせて、タイマーを設定できます。
例えば、平日は朝8時に起床とともにエアコンをON、9時に会社へ行くので自動でOFF。また、お店やオフィスであれば、開店・閉店までタイマーを使っておけば、切り忘れを防ぐことができます。
タイマー設定以外にも、位置情報を活用した自動化も可能。これらを駆使する事で、本当の意味で全自動エアコンになります。
スマートスピーカー連携は「Googleアシスタント」がおすすめ!
スマホアプリからの操作だけでなく、スマートスピーカー(Alexa|Googleアシスタント)による操作も可能です。
しかし残念ながら、現在のAlexaスキルで操作できるのは「手動モード」だけ。肝心の「快適モード」が使えません。
スマートスピーカー連携するなら、快適モード・フィードバック操作に対応した「Googleアシスタント」がおすすめです。
Googleアシスタントスキルで出来る事や音声コマンドは、以下リンクから確認できます。
IFTTTとオープンAPIで自由度が高い
Ambi ClimateはIFTTTやオープンAPIが使えます。各種IoTデバイスやサービスと簡単に連携できたり、Ambi Climateの操作をプログラムに組み込む事が可能です。
▼IFTTTで設定できるトリガー/アクションは以下の通り。
自動化サービスであるIFTTTは比較的扱いやすい。設定できる内容が多いので十分活用できます。
完全に玄人向けですが、IFTTT以上に自由度が高く拡張性に優れているのがオープンAPIです。
例えば、先ほどAlexaスキルでは快適モードやフィードバックが返せないと言いましたが、オープンAPIを使えば自作することができます。「無いなら作ればいい」これが可能になります。
API公開されているスマートリモコンは少ない。他では「Nature Remo」がオープンAPIに対応している
最後に
Ambi Climate 2を導入して2ヶ月間試してみました。
レビューにも書いたような困った点もありましたが、人工知能テクノロジーにより、僕らは何も考えずに快適環境が得られるようになったのには、素直に驚いた。今後はこのようなAI技術が製品に入り込んでくるでしょう。ますます便利になると期待する反面、少し怖くも感じます。
暑すぎたり、寒すぎたりとエアコン設定にお困りの人、自分だけの快適空間を作ってみたい人、それだけでなく、人工知能に興味がある人にも実用的なAI製品として試してみる価値のある製品です。
16,000円と手頃な価格で、既設エアコンをAIモデルにできる面白い製品でした。
それではまた。