どうも、CHASUKEです。
4台目となるRaspberry Pi(ラズパイ)を導入しました。
本体と合わせてケーブル類、OS書込済みSDカードなど必要なものがセットになったスターターキットを購入しました。キットに含まれる本体は最新モデル『RaspberryPi3 B+』です。

時間がかかるOSダウンロードなど準備作業が不要になるラズパイキットは、初めてラズパイを購入しようと思っている方に超おすすめです。もちろん僕のように初めてじゃなくても..
なぜなら、変なところで(意味不明なところで)ハマらないから。SDカードの相性、ACアダプタのアンペア数、OSが書込み...罠がいっぱいなんすよね。

▼この記事では、以下のことをサクッと書いてます。
- Raspberry Pi3 B+と他との違い
- スターターキットの内容・導入方法
- PC(Mac)でリモート活用するための設定
これからラズパイを触ってみようと思っている方の参考になれば幸いです。
また、導入して終わりだとつまらないので、最後にiOSショートカットを使って、ラズパイ処理の呼び出しするデモも紹介します。

▼ラズパイ4B(RAM4GB)もレビューしてます
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【開封レビュー】LABISTS ラズパイ4B(メモリ4GB)セットを購入してみた!
続きを見る
『RaspberryPi3 B+』と他ラズパイとの比較
「RaspberryPi3 B+」は、超小型パソコン。WindowsやMacなどとOSは異なるが、ディスプレイに繋いでパソコン同様に使えます。
これまでのモデルと比べ、ラズパイ3B+は性能が大きく向上し、触っていても十分に違いを感じられるほどでした。
▼スペックを比較するとこんな感じ。
モデル名 | ラズパイ 3B+ | ラズパイ 3B |
---|---|---|
価格 | 約5,000円 | 左記と同じ |
発売日 | 2018年3月 | 2016年2月 |
CPU | Broadcom BCM2837B0 クアッドコア1.4GHz | Broadcom BCM2837 クアッドコア1.2GHz |
メモリ | 1GB | 左記と同じ |
LAN | 10/100/1000 Base-T | 10/100 Base-T |
Wi-Fi | IEEE 802.11 b/g/n/ac 2.4/5GHz | EEE 802.11 b/g/n 2.4 GHz |
Bluetooth | 4.2 | 4.1 |
サイズ | 85 × 56 × 17mm | 左記と同じ |
電源 | 2.5A | 先と同じ |
前モデルと比べて、CPU処理性能、ギガビットLAN対応、WiFiの5GHz帯対応が大きな変更点です。かなり処理性能と通信性能が向上していますね。

スターターキットなら導入がめっちゃ簡単
今回は『ABOX RaspberryPi3 B+』というスターターキットを購入して、ラズパイ3B+を導入しました。

ABOXのスターターキットを選んだ理由は、レビュー評価とコスパが良かったから。常に割引があるようで9,000円ほどで購入できます。
頻繁にセールしているので、是非チェックを!
ABOXスターターキットの中身
箱を開けると、主役となる「Raspberry Pi3 Model B+」がお目見えする。
▼下層には、付属品が綺麗に同梱されていた。
- ラズベリーパイ3B+
- ラズパイケース
- 5V/3Aスイッチ付き電源ケーブル
- HDMIケーブル
- SDカードリーダ(USB-A&USB-C対応)
- microSDカード(32GB、CLASS10)
- ヒートシンク(2つ)
- 日本語取扱書

▼こちらが「ラズパイ3B+」本体です。
基板上には、CPU上にヒートスプレッダやWi-Fiアンテナを覆うRaspberryPiのロゴが刻まれた金属部品などがあります。旧モデルにはなかったですね。
単体購入すると5,000円ほど。
▼LANポート1つ、USBポート4つを搭載。
LANは無線利用なので使いませんが、USBは設定時にマウスやキーボードで使います。
▼microUSB端子、HDMI端子があります。
microUSBで給電し、HDMIでモニターと繋いでデスクトップを出力します。
▼ラズパイケースです。
オールブラックな見た目でカッコいい。
表も裏も穴だらけで熱が篭りにくく設計されています。蓋部分などにカメラを固定するマウントなどもあり、機能的にも良い感じ。
単体購入すると800円ほど。
▼電源アダプタはON/OFFスイッチ付き。5V/3Aとなります。
ラズパイ3B+は2.5A以上のものが必須です。
iPhoneに付属しているようなACアダプタは5V/1Aなので正常に動作しません。スターターキットなら困りませんね。
単体購入すると1,200円ほど。
▼テレビやPCディスプレイに出力するためのHDMIケーブル。
長さは1m届かないくらいです。
単体購入すると800円ほど。
▼microSDカードリーダです。
microSDカードをセットして、USBのTypeAとTypeCの両方で使える珍しいものです。
今回は、既にOS書き込み済みのSDカードが同封されているので出番なし。
単体購入で800円ほど。
▼最後にmicroSDカードとCPUに貼り付けるヒートシンクです。
SanDiskのCLASS10、32GBです。
単体購入すると1000円ほど。
▼もちろん、マニュアルは日本語対応。
当然ですが最低限のことしか書かれてません。僕としては、サポートの問い合わせ先をチェックするくらいでした。
パッケージに「技適マーク」の記載あり!
ABOXの製品ページには技適マークの有無が記載されていない。少し心配だったのですが、パッケージ裏面に技適マークがありました。安心して購入できます。

トータルでスターターキットがお得
同封物のトータルでコストを計算してみると約1万円です。
クーポンもあるので初めてで何も揃ってないのであれば、SDカード書き込み済みのキットで買うのがお得です。
合わせて、買っておきたいのがラズパイで使えるUSBマウスとUSBキーボードです。同封されてません。
リモート利用がメインなら使用頻度は少ないですが、もし持っていない人はコスパの良さそうなものを購入しておきましょう。
最低限使えてコスト抑えめで、評価が良いものをセレクトしました。
ABOXスターターキットの初期設定

ただし、アップデートなどに時間がかかるので時間に余裕を持ってやるのがおすすめ。
▼ヒートシンクをCPUの表裏に貼り付け、microSDカードを差し込みます。
ヒートシンクはピンクゴールドの格子タイプでアクセサリみたい。
▼電源ケーブル、HDMIケーブルを接続します。WiFiが使えるのでLANは不要です。
電源を入れる前に注意点があります。
▼それでは、スイッチを「カチっ」と。
ラズベリーマークが付けばOK。
▼下にある言語設定を日本語にして、「Raspbian」というOSをインストールします。
▼インストールって凄い時間かかるイメージだったけど10分ほどで完了した。
ラズパイが高性能になったおかげなのでしょう。これは期待できます。
▼来たぜ、デスクトップ。
CHASUKE
画面にある歪みは周波数の関係のやつなのでお気になさらず
初回起動のタイミングで、初期設定が一括で行えます。といっても最初に言語設定を日本語でしているので全てデフォルトのままです。
今回のラズパイ3B+から利用可能になった5GHz帯のWiFiに無事に接続できました。
CHASUKE
最後の方のアップデートは1時間近くかかった!
▼全て終わったら、念の為、ターミナルから以下のコマンド(お決まりのやつ)を実施して完了です。
$ sudo apt-get update $ sudo apt-get upgrade $ sudo rpi-update
また、日本後入力したい人は以下のコマンドでインストールできます。
sudo apt-get install ibus-anthy
インストール後、ラズパイ設定メニューから「iBusの設定」を開いて、日本語切替のショートカットを決めます。僕は「Control + スペース」にしておきました。
これでMacからリモートした時でも問題なく日本語入力ができます。
PCでリモート活用するための設定
普通のPCのようにモニターに接続して使っても全然問題もありませんが、サーバとして利用するなら、普段のノートPCからラズパイにアクセスできた方が便利です。

▼ラズパイ側の設定からSSHとVNCを有効に。
基本的に必要なソフトがプリインストールされているので、これだけでリモートデスクトップ(VNC)やMacターミナルからSSH接続ができるようになります。
SSH
$ ssh pi@192.168.xx.xx

Macのターミナルから以下でSSH接続すれば、ラズパイ上のコマンドラインが打てます。
これめっちゃ使う。
VNC
Windowsのリモートデスクトップみたいに、無線でラズパイのデスクトップをPC上で表示・操作ができます。
ラズパイ側は先ほどの有効設定で完了ですが、表示させるPC側にはクライアントソフトが必要になります。RealVNCというソフトですね。

▼普段使ってるPCから先ほどのデスクトップが表示できるようになった。
この通り、デスクトップを使って作業したい場合は、このVNCを使います。
ちなみに、同じRealVNCアプリをインストールすれば、iPhoneやiPadでラズパイのデスクトップが使えます。
iPhoneでの操作性が気になるところですが、これが意外と使いやすい。
指でマウスカーソルを操作し、画面タップでクリックできます。
FTP
PCからファイルをラズパイに置いたり、持ってきたりと、FTPめっちゃ使います。
これはプリインストールされていなかったので、ラズパイ側にFTP機能をインストールします。
$ sudo apt-get install vsftpd
これでOK。
ノートPC側にクライアントソフトを入れます。WindownsならFFFTPやWinSCPなどがありますね。Macも色々ありますが、僕は昔から「Yummy FTP」を使ってます。
iOSショートカットでラズパイ呼び出し
さて、Raspberry Pi 3B+の設定は終わったのですが、せっかくなのでラズパイを使っておきます。最近iOSショートカットを触る機会が多かったので、これネタで。
iOSショートカットを使えば、iPhoneで自動化スクリプトを作成できます。ただし、がっつり処理を書くことができないので、複雑な処理はラズパイにやってもらって、結果だけiPhoneに返してもらいます。
Hello Worldを出力する簡単な例
例えば、以下のようなPythonスクリプトをラズパイのデスクトップに置いて、これをiPhoneからキックして、結果を返してもらうことができます。
# ファイル名:test.py # めっちゃ簡単なPythonスクリプト print("Hello Wrold")

▼iOSショートカットの中身はこんな感じ。
SSH経由でスクリプトを実行できるんですよね。
▼実行するとこんな感じ。
ちゃんとHello Wor…が表示されました!!
これ僕も知らなかったけど、ウィジェット上だとこんな感じに出力されるんですね。
【応用】テレビ番組の検索結果を表示
先ほどのPythonスクリプトが文字表示するだけの簡単なものでした。
このスクリプトを、欲しい情報を動的にネット上から取ってくるような複雑な処理にすることで便利なツールがiPhoneで作れます。

PythonではWebスクレイピングするためのライブラリが揃っている。ということで、入力したキーワードでテレビ番組表を検索する処理を作ってみた。
んで、入力ボックスを追加したiOSショートカットを実施した結果がこちら。
マツコさんの番組を検索!
▼欲しい情報がすぐに手に入るって良いよねー。
見にくいので改善の余地はありそうですが、こんなところでもラズパイが活用できますってのが言いたかった。
スクレイピングやSiriショートカットのやり方がもっと詳しく知りたい方はコメントやら問い合わせしてくれればお答えします。こんなのやりたいでもOK。
最後に
Raspberry Pi3 B+のスターターキットの初期設定、リモートで利用するための設定を紹介しました。
旧モデルの3Bも使っているのでわかりますが、3B+の処理や通信速度は早いです。普通に使ってて感じるほどに違います。価格も同じなので、単品購入も新しい3B+がおすすめです。
スターターキットなら導入がとても簡単です。
初心者の方で手っ取り早くラズパイで遊びたい(学習したい)人におすすめ!
今回使ったABOXのスターターキットは、同封されるSDカードが32GBのこちらです。容量が大きい方が安心して遊べます。
他にもラズパイを使って、Appleのスマートホームが構築できるHomebridge記事も書いてます。お時間があればチェックしてみてください。
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【Homebridge】NatureRemoをHomeKit対応させる方法
それではまた。