スマホで施錠・解錠できるスマートロック「SESAME 3(セサミ3)」を購入しました。
ということで、
- SESAME 3って何ができるの?
- おすすめの使い方は?
- 安いけどちゃんと使えるの?
- Qrio Lockとの違いは?
といった疑問に、これまでさまざまなスマートロックを試してきた僕が解説します。
スマホが鍵になります!
SESAME3は、2018年に発売した「セサミmini」の後継機モデル。これまで同様、工事不要のカンタン取り付けで、鍵(サムターン)の上にペタッと貼りつけて使えます。
SESAME3の進化ポイント
- 外装素材・内部パーツの強化
- Always Connectで待ち時間ゼロへ
- NFCタグなど多彩な鍵操作に対応
- ログイン不要で手軽に使える
- 鍵の共有はQRコードでカンタン
- 本体+WiFiモジュールで8,558円

結論からいえば、コスパ最強。前モデルから消えた機能もあるけど、満足できるスマートロックです。
ということで本記事では、スマートロック「SESAME3」を写真と動画を交えて、できること・使い心地を解説していきます。この記事が購入前の参考になれば幸いでございます。

本記事ではiPhoneを使ってます。また、機能改善に合わせて、記事内容もアップデート致します。
SESAME 3 の外観と前モデル比較
SESAME 3は、本体1台で5,800円(税抜)。外出先から遠隔操作を可能にするWi-Fiモジュールは1,980円(税抜)です。両方買っても税込1万円以内で購入できるスマートロックです。

SESAME 3 の外観と付属品
こちらが「SESAME 3」です。
「あれ?」と気づいた人もいるかもだが、セサミminiと同じサイズ92.7×57×54.5mmです。
重さも同じ142gで、2枚の3Mコマンドタブで貼れる軽さです。

SESAME 3 | セサミ mini
形状は全く同じだが、外装素材が変わった。SESAME3では、指紋や傷が目立ちにくいコーティング素材が使われてます。ザラつきが荒くなったものの安っぽくなった感は全くありません。

背面も素材は違うものの、同じ構造となってます。

SESAME 3 | セサミ mini

SESAME 3 | セサミ mini
背面のツマミ部分で、サムターンを挟んで施錠・解錠します。スマホでも手動でも鍵操作ができます。

電池カバー内には、電池「CR123A」が既に入ってて、残量100%で使えました。
Qrio Lockとは違いセサミには、予備電池が入れれない。マジで買い置きしとくのがおすすめ。
▼他にも付属品がいっぱいあります。
取り付けパーツと、オリジナルNFCタグシールが同梱されてます。

Wi-Fiモジュール の外観
新しく生まれ変わったWi-Fiモジュールがこちら。
これがあるとBluetoothだけでなく、Wi-Fi通信で出先からの操作が可能になります。無くても使えるのですが、今回の目玉「Always Connect」を使うには必須のアイテムです。
ツーロックの場合、1個で2台の接続ができます。セサミminiで使える旧型モジュールでは、1個1台だったので嬉しい進化ですよね。
残念ながら、セサミminiとは互換性がないが、サイズ(32.8×32.8×27.6mm)は全く同じ。裏側の「2」で見分けがつきます。
また、USB充電器は付属してないですが、昔のiPhoneに付いてくるやつで使えます。

SESAME 3 の取り付け・初期設定
我が家の玄関の鍵(サムターン)はこんな感じ。
本体設置
冒頭にも書いたけど、基本的にはサムターンに被せて貼るだけ。工事不要のカンタン設置がウリ。ですが、家ごとに鍵の形状は違うわけで微調整が必要です。
SESAMEはツマミや土台を調節することで、数多くの鍵種類に対応できます。
特殊な鍵や詳細な取付方法は公式ページ参照がおすすめです。
▼同封の取説はわかりそうでわからない感じw
▼一般的な鍵形状なら基本的にやることは3つ!
取付のための3ステップ
- 本体をサムターンに載せてみる
- 土台の高さを調節する
- ツマミの高さ・幅を調節する

▼土台パーツで高さを合わせる。
付属のドライバーでネジ止めし、両面テープを土台面に貼って完了です。目隠しシールも有難い。
ちなみに、見た目が悪くなるので、本体に貼られてた両面テープは剥がして捨てました。
▼小型なので縦にも横にも設置できます。
土台を上にするとはみ出た両面テープが目立つので、こっち向きに設置した。
▼サムターンが手動で回せれば、問題なし。
▼横から見るとこんな感じ。

本体とWi-Fiモジュールの初期設定
SESAME3の操作は、SESAMEの新アプリを使います。以前までのアプリは使えないのでご注意を。

初期設定ですが、驚くほどカンタンです。
右上の追加アイコンを押し、自動検索されたSESAME3を選び、施錠と解錠の角度を登録するだけです。
下にある「自分」というタブからログインが可能ですが、ログインしなくても使えます。また、初回のみ新規登録が可能で、1度デバイス登録すると表示されなくなります。
▼鍵の操作、鍵の設定が可能になった。
鍵マークを押せば、SESAME3が動いて、施錠・解錠アイコンに切り替わります。鍵マークからは操作待機状態とサムターン位置が一目でわかる。
「こんな手軽で大丈夫なの?」って思えるほど簡単でしたね。
続いて、Wi-Fiモジュールについて。
自宅のWi-Fi設定をして、あっさり完了でした。
これで常にセサミ3との接続状態を維持する「AlwaysConnect」が機能します。アプリを開いて鍵操作できるまでの時間が爆速になります。
ちなみに、Wi-Fiモジュールもログイン不要で操作できます。ログインして名前を登録すると、操作履歴画面で誰が操作したか判るようになります。
SESAME 3 の機能と使い心地
SESAME3+WiFiモジュールでできること
- スマホアプリからの操作
- 鍵操作の通知・履歴管理
- オートロック機能(3秒〜1時間)
- 鍵情報のQRコード共有
- Apple Watchからの操作
- NFCタグによるタッチ操作
- 背面タップによる操作
- ウィジェットからの操作
- Siriショートカット操作
- 手ぶら解錠
- スマートスピーカー連携(準備中)
- IFTTT/APIによる操作(準備中)
冒頭にも載せたスマホ操作以外にも、いろいろ面白い機能が使えます。
使い方と合わせて、使用感を書いていきます。
アプリ起動後にすぐ操作できる
鍵マークを押してからのスピードは早い。だが、それはセサミminiやQrio Lockも同じです。
違うのは、アプリ起動後の待ち時間です。
セサミminiやQrio Lockでは、アプリを起動し、鍵が操作できるまで約5秒の待ち時間がかかる。わずかだが、玄関前でこの待ち時間がもどかしかった。
SESAME3なら、この待ち時間をゼロにできます。
▼その仕組みが「Always Connect」です。
旧セサミは、シングルタスクであり、起動後のBluetooth接続に時間がかかっていた。
新しいSESAME3では、マルチタスクに対応し、常にWi-Fi接続が可能になっています。つまり、常にネット経由でSESAME3に繋がった状態をキープできるため、待ち時間はゼロになります。
▼「Wi-Fiモジュールなし(Bluetooth接続)」と「Wi-Fiモジュールあり」で起動後の待ち時間をくらべると、これだけ違います。
左画面「Wi-Fiモジュールなし」では、起動後、鍵マークが黄色で待ちになってるのがわかる。

QRコードで鍵の共有が簡単
SESAME3では、権限別に「オーナー」「マネージャー」「ゲスト」の鍵をQRコードで簡単にシェアできます。
▼家族への鍵渡しが楽々できた。
どんな鍵があるの?
- オーナー:全ての鍵の管理
- マネージャー:マネージャー、ゲストの鍵共有、削除
- ゲスト:ゲストの鍵の共有、削除
シェアされて送られてきたQRコードはアプリから画像読み込みで鍵の登録ができます。
これなら、親や友人、恋人用の「ゲスト鍵」をQRコード発行して、簡単に鍵のシェアができます。アプリさえあれば、ログイン無しで、簡単に使えるので導入ハードルはとても低いと感じた。

Apple Watchからの操作
Apple Watchでも、Wi-Fi経由の遠隔操作およびBluetooth接続の両方で使えます。
アップルウォッチ単体でも施錠・解錠できます。例えば、「スマホを持たずにランニング」という場面でも、活躍します。
こちらも「Always Connect」が適用されるためか、待ち時間ゼロで、iPhoneアプリと同等のスピードで操作ができます。

NFCタグによるタッチ操作
iPhoneをNFCタグに近づけて操作ができます。
設定には、ショートカットアプリを使います。
オートメーションタブの「個人用オートメーション」から「NFC」を選び、「セサミを施錠・解錠する」のアクションを紐付けます。
▼こんな感じで、めちゃめちゃ手軽です。
同封のオリジナルNFCタグはデザインがやや目立つので、取手の下に貼ってます。
iPhoneをスーッと差し出すと解錠できるって凄いですよね。
別記事「NFCタグで家電操作する方法」に、詳しい使い方と注意点を書いたので、ぜひ参考にしてみてください。
ウィジェットからの操作
ウィジェットからも待ち時間ゼロで操作ができます。
施錠状態とサムターン位置も確認できるので、アプリを開くよりも楽です。
使い方は下記の通り
- ホーム画面を左にスワイプ
- 一番下の「編集」をタップ
- 一番下の「カスタマイズ」をタップ
- セサミアプリを紐付け
背面タップによる操作
いろいろ試した中で、iPhoneで使える背面タップ操作が便利でした。これ結構使ってます。
NFCタグより「トントン」のが使い勝手いいかも😇
iPhone設定方法⤵️⤵️
[設定]-[アクセシビリティ]-[タッチ]-[背面タップ]モーター音は相変わらず大きめ😅#sesame3 #セサミ pic.twitter.com/uuTwSMr7O0
— CHASUKE@ガジェットブログ (@chasuke__) February 7, 2021
設定方法ですが、事前にセサミをトグル操作するショートカットを作ります。
そのショートカットを、[設定]-[アクセシビリティ]-[タッチ]-[背面タップ]に割り当てればOK。
別記事「iPhoneの背面タップで家電操作する方法【Siriショートカット】」に、詳しい使い方を書いたので、ぜひ参考にしてみてください。

スマートスピーカー/IFTTT/API
Siriショートカットには対応しているが、今のところ、以下のスマート機能が使えません。
- アレクサ
- Googleアシスタント
- IFTTT
- API
製品ページに記載があるので、おそらく近いうちにアップデートで追加される予定の機能です。
以前のセサミminiでは、IFTTTを使って、スマホGPSが家から離れたら鍵を閉めてました。これで、スマホを持たずに閉め出される「オートロック事故」が回避できてました。

「手ぶら解錠」の精度はかなり高い!
SESAME3では、オートロック機能だけでなく、セサミminiと同じく「手ぶら解錠」でも操作が可能になります。
手ぶら解錠では、「GPS+Bluetooth強度」を使った仕組みで自動解錠します。機能が公開されて、数日使ってみて、精度はかなり高いと感じてます。ドアの前で「ウィーン」と解錠されるのが、たまらなく気持ちいいですね。
ただやっぱり弱点もあって、スマホのバッテリー消費が激しい。手ぶら解錠OFFと比較して、1日で20〜30%多く消費しています。

SESAME 3 とQrio Lockとの比較
最後に、SESAME 3とQrio Lockを比較します。
▼アプリを起動してからの待ち時間、タップしてからの動きなどを動画で比較してます。
並べて比較すると、SESAME3は待ち時間ゼロで爆速さが際立ってます。
ただし、正直、Qrio Lockも負けていません。
▼両者を比較してみました。
モデル | SESAME3 | Qrio Lock |
---|---|---|
サイズ | 小 | 大 |
本体+Wi-Fi 合計価格 | 8,558円 | 約30,000円 |
電池持ち | 1系統 最大510日 | 2系統 最大840日 |
操作待ち時間 | ほぼ0秒 | 約2〜3秒 |
モーター音 | 大 | 中 |
ウィジェット | ○ | × |
Apple Watch | ○ | ○ |
ノック操作 | ○ | × |
NFCタッチ | ○ | × |
オートロック | 時間式 | センサー式 |
手ぶら解錠 | △(対応予定) | ◎ |
リモコンキー | × | ○ |
スマート スピーカー | △(対応予定) | ○ |
IFTTT/API | △(対応予定) | × |
「価格重視」「多彩な操作が魅力」「待ち時間ゼロが素敵」「IFTTT/APIが必要」という人は、SESAME3です。
「多彩な操作は要らない」「電源2系統で安心」「手ぶら解錠が素敵」「リモコンキーが必要」という人は、Qrio Lockです。
Qrio Lockは、手ぶら解錠の成功率が約8割と非常に高い。本体サイズは大きいが、モーター音はSESAMEよりも静かです。Qrioの場合、Wi-Fiモジュールで得られるメリットが少ないため、本体のみ(約2万円)のみで十分だと感じます。

SESAME 3 レビューまとめ
以上、スマートロック「SESAME 3」について、機能や使用感を解説しました。
▼まとめるとこんな感じ。
良い点はココ
- コンパクトで設置・設定が簡単
- とにかく操作が早い(待ち時間ゼロ)
- 鍵のシェアがQRコードで手軽
- 多彩な鍵操作に対応で面白い
- 本体+WiFiモジュールで8,558円
注意点はココ
- モーター音が大きい
- 予備電池が入れれない
- リモコンキーがない
デメリットもいろいろ書きましたが、SESAME3は間違いなくコスパ最強のスマートロック。待ち時間ゼロの使い心地と、多彩な操作が特に魅力です!